当院の治療成績(妊娠率)|不妊治療の池袋えざきレディースクリニック

当院の治療成績(妊娠率)

当院の治療成績(妊娠率)

当院の治療成績(妊娠率)
体外受精年齢別妊娠率
当院の体外受精の妊娠率

グラフは2022年の胚移植あたりの妊娠率となります。(生化学妊娠を含む)

当院で比較的多い年齢層である30歳代では60%以上の妊娠率となります。
全年齢での妊娠率は55.1%となっています。
ただし妊娠の基準や患者さんの背景は施設により異なり、数値のみで施設の優劣の単純比較は出来ない事にご注意ください。
参考までに2021年日本産科婦人科学会での報告によると全国施設の平均臨床妊娠率(胎嚢確認率)は36.9%でした。

不妊症の90%以上の方は現代の不妊治療で妊娠可能と考えられています。
しかし、実際にはそこまで妊娠できていないのが現状です。それは治療の負担のため途中で中断する方が30%以上もいるからです。

1回あたりの妊娠率に関心がいきがちですが、治療を諦めて治療中断してしまう方の多さを考えると、治療を最後までやりきれるか、そしてやり切れればどれだけの人が妊娠できるかが患者さんにとっては重要な指標となります。

累積妊娠率
累積妊娠率

上のグラフは当院で胚移植4回までに妊娠した方の割合です。1回、2回と繰り返すにつれて妊娠の合計数は増えていき4回の胚移植までに80.1%の患者さんが妊娠出しています。残念ながら15.1%の治療中断した方がいます。
注目すべきは4回までに妊娠出来ていない人はわずか4.8%ということです。グラフは4回目までですが、5回目以降でも妊娠する可能性はあります。
このことから治療中断しなければ本当に妊娠できない人はわずかであるということがわかります。つまり 1回あたりの妊娠率よりも継続治療回数の方が重要と言えます。
治療中は頑張っても妊娠できないのではないかと不安になり諦めてしまいがちです。1回2回目で妊娠できない場合でも悲観的にならなくてよいかと思います。

医学的に妊娠できない人よりも治療中断により妊娠できない方の方がはるかに多いことがわかりました。当院では治療の中断率が非常に低いのが特徴となっています。一般に3割以上の中断者いるといわれています。当院も以前は35%くらい治療中断率でした。現在では15.1%と減少し、将来的には10%を切る予定です。累積した合計の妊娠率も90%弱となると思われます。
中断の理由である不妊治療の負担に対しての要因と対策を行うことにより治療中断率を改善しました。

中断率が低い要因はいくつか考えられます。

不妊治療の負担の要因と対策
  1. 仕事との両立しやすい診療 待ち時間30分以内に短縮。
    土曜日の診療。
  2. 合理的診療で費用負担の軽減 無駄な検査を減らす。
    妊娠率の高い治療を優先。
  3. 治療期間を短縮 体外受精での採卵開始から妊娠までの平均期間101.7日と期間を短縮。
    長期戦による精神的負担を軽減。

これ以外にも痛みの負担、義務感や周りの妊娠などの精神的負担などへの対策を行いました。

こうした要因に対して負担対策を行い、治療中断率を減らすことが可能となりました。
その結果として当院を受診した患者さんの80%以上が短期間に無事卒業することができるようになりました。妊娠率の向上という一点だけでなく、負担を減らし精神的苦痛を軽減することも重要となります。

くわしくは、負担の少ない不妊治療

体外受精では採卵した卵子を体外で受精させて培養します。採卵した卵子がすべて順調に発育するわけではありません。受精しない卵子、成長しない卵子もあります。お預かりした卵子と精子を用いて受精・培養して質の良い受精卵に育てる技術は必要となります。

ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)が2017年に培養成績の国際基準を設定しました。採卵率、受精率、胚盤胞到達率、着床率などの多くの項目につき基準値が設定されました。

多くの項目のうち一番重要である胚盤胞到達率についてグラフに示します。
胚盤胞到達率とは受精卵のうち胚盤胞まで成長できた胚の割合です。

培養実績
培養実績
ヨーロッパ生殖医学会の
胚盤胞到達率の基準

合格基準 40%以上
目標基準 60%以上

当院の受精卵あたりの胚盤胞到達率は70.7%で合格基準だけでなく目標基準をも大幅にクリアしています。